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投稿歌まとめ 001~010


 
十の夏初めての死が発芽せり水際(みぎは)にカヲルのからだ揺れゐて

 
幸せな指のかじかみ(いきている、)無情の海よHow(なんて) Beautiful(きれいだ)!

 
延べられし汝が手底(たなそこ)の細波に顔うづめれば田芹の香り

 まさか
あかときにふるふる揺るるモビールをふたり見てをりまさか春雷

 姿
風折れて姿わびしき花の名を伝ふるひとぞ世にあらまほしき

 
曼珠沙華さく野に困臥(こんが)せしままに太郎は逝けり首輪を外しぬ

 
仰ぎみれば天にむらくも桃色の熊手かかげし吾子(あこ)が耕す

 下手
解体の槌の濁音だだだんだんだんらん下手のぼくら憩へり

 
寒寒しき部屋より出でて寒寒しき部屋を借りたりベゴニア置かむ

 
ジョイフルに選びあぐねる殺してもよい鼠らを駆除するクスリ
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投稿歌まとめ 011~020


 ゲーム
末弟のゲーム胼胝(だこ)もつ手のあはれそと差し出せるをぎゅと握りたり

 
散りし地ゆ集ひて塔を建てたるらむ土より堅く天より脆き

 故
故カヲルの画集の隅に鉛筆で「ウレシイ」 閉じて林檎を磨く

 
逝きし人の残せる皿にかすていら乗せたりひとつ小部屋は昏れぬ

 とりあえず
とりあえず医師であるため妹は人に頼まれ人の腹()

 
剥ぎとれば嬲りてをりぬ、紅絹色(もみいろ)の、愛で方知らず他にどんなどんなの

 
砂漠に 見失はれし音階よ眠らずに待て我ゆくまでを

 準備
遠き昨日の準備のかたち帰らない部屋にひいやり水筒の肌

 
幾層を削がれて生れし我が(はだえ)湯屋の鏡は糢糊(もこ)と曇りぬ

 
幻なき一生(ひとよ)を急ぐ()の子らにジサツウキンのホームぞ暗き

投稿歌まとめ 021~030


 
アユタヤに象を洗ひてをりといふメール来たりて夏至の静けさ

 でたらめ
でたらめにかみむしるひと駅におりなにもしてあげワタシられない

 
す る りと、リングを受容する(および)(蜂のクビレは脆いだろうか)

 
謝罪するひとぞ覚えず不遜なる(もだ)しもやしのひげを毟れり

 ミステリー
殺鼠剤喰えば死鼠(シネズミ)二三匹ミステリーなき平生をゆく

 
水面にて羽震わせる蛾を深く沈める指に波動さみしい

 
淡水魚、(かん)水魚などの区別なき甥のながぐつ雨に泳いで

 
管内の死者数十二というときの説明員の声のなめらか

 公式
露となり頬にこぼれる公式のせめて左右の等しく落ちよ

 
左手がすこし遅れるバイエルを弾いてたひとのピアノ《売ります》

投稿歌まとめ 031~040


 
National のエルの欠けたる電器屋の灯りはさみし村ぞ老ゆめる

 
名画座を出づれば町に雪化粧昭和の終り知らず歩きぬ

 奇跡
立て看の<奇跡は成され…>その先を読ませず今日もバスは曲がりぬ

 
栗鼠の尾が山査子(さんざし)の葉を掃きゆきぬ係累なしと記す秋なり

 
手の汗と銅貨は幼き罪の匂いふたり黙して家路たどりぬ

 
さかむけをむしればそこが腫れてくる酷暑に過去の手紙をひらく

 ポーズ
燃ゆる街に暖とる人のその誰も覚えず祈りのポーズで居たり

 
春巻の皮に(失くしたことばとか)抱かせてる君だろうね、秋だ

 
性愛を禁忌と(まじな)う家庭にて少年いまだ少年のまま

 
まど伝ふひとつにひとつ差しのべてひとつとなりてつと堕ちゆきぬ

投稿歌まとめ 041~050


 さっぱり
芽きゃべつを踵でさっぱりさっぱりと潰す庭なり卒業前夜

 
涙もろき果肉にすがる桃の種大地に至れぬ定め知りてか

 寿
<鱒寿司ヲ喰フ(マシラ)アリ>まどろみに薄ら声きく 夜行は駆けぬ

 
老犬に護られながら老犬を歩かす()の子モーセの如く

 幼稚
喪失の果てに林檎をひと齧り、ねころべばそら幼稚な青だ

 
きっともう奏でられない部屋、なんの、なんの未練がカランコエ咲く

 
(すさ)む肌四十度の湯に浮かばせる澱んだ沼のデコイの(てい)

 
ユニクロの黒き毛布よ約束が血肉となるのだ、などと説け

 方法
皮を剥ぐ方法はとの声のして新入社員の群れの中より

 
手土産の酒で浅蜊を蒸しをれば別れたとぽつり妹の云ふ

投稿歌まとめ 051~060


 
雪を漕ぎ漕ぎ漕ぎ漕ぎて漕ぐだけの遊びにひとひ潰しぬる哉

 
わが祖父に巣食ふ腫瘍の芯かたし背中にベビーパウダーを塗る

 なう
執り行なう目的語のない通知来て 九月一日強制執行

 
釉薬を選びしひとの居ぬ家に届けられたり丼の蒼

 
荷箱より荷物を出せばその箱はげに虚ろなり夏服入れる

 
(妹が入社式なう)それぞれに正しく歪んだいちごを摘まむ

 ライバル
ライバルも居らず踏ん張る来春の日本晴れなる末のはるばる

 
少年期はカティーサークの帆の白さ貯水の底に沈みていまも

 
泣くをんな、顔あげたれば<血流が、騒ぎをり。>その口の頬まで、

 
かあさんの日傘の骨の曲線がこちらを指す時だけ真直ぐに

投稿歌まとめ 061~070


 有無
セシウムの有無を案ずる世を離れ駝鳥のエデンうつくしまなり

 
蒼海を眺めることをきまぐれに義務付けられてわれらの墓石

 
歯ブラシの包装まして丈夫なり君さりし冬の指の痛みに

 おやつ
大蛇(をろち)より落ちたるケニヤの少年のおやつと云ひぬふるさと遠く

 
同族にあらぬ仔を()る犬の尾の羽扇(うせん)の如く揺れて優しき

 
農場の豚どもひとを肥やすため喰え革命は功ならざるべし

 
(らち)もなく励まされるまま大量のミートパイ喰うなんだこの祭り

 コットン
わが揺り籠はルイジアナより一(マイル)コットンボールの爆ぜる地平よ

 
割箸でパスタなんてと笑みしひと昨夏にはもうひとの妻と聞く

 
なき友を介し借りたるこの部屋を出づる今朝なむ涙雨なる

投稿歌まとめ 071~080


 
愛らしき童謡とほく聴く町に灯油車めぐるそぞろ寒かな

 
廃墟には廃墟の、汚染地には汚染地のそれぞれの美しさ、これからも。

 自然
コンビニと道路と樹々といつまでも俺に都合のよき自然なれ

 
近況を気に懸けながら骨たてば調理鋏の刃が(こぼ)たれぬ

 
荒神の視座に立たむと望む夜にわが糖衣錠まざまざと(あか)

 ツリー
二十五年まえに仕舞ひしクリスマスツリーは里の納戸に居るらむ

 
街灯の・ひかりの・傘に・粉雪の・風に・狂って・まわる・カデンツァ

 
投げつける(もはや)卵が(にくくない)指から(とめて)はな、れ、も、ど、せ  な

 
未だ燃える火球のもとに雑踏は失せたまっすぐ歩いてみせよ

 結婚
結婚を知らぬ文鳥キュと啼くにひとりの葱を小口に刻む

投稿歌まとめ 081~090


 
ひょこひょこと明けの新聞配達は発駅までの街の斑猫(ハンミョウ)

 
栃の実の土まで落つる束の間に幾万のひと眠りてゆくらむ

 
ベランダを濡らす驟雨の額やら目尻の溝よりあふれ霜降

 
()べるのは万有引力地核への集中線なりものみな総て

 フルーツ
梨だってなんだって切れる二百円のフルーツナイフで色んなことしよ

 
地図ひろげ置かれしままの書斎なり叔父貴は鳩のごとくに消えぬ

 
窓閉めぬ部長が道を説く師走ダイハツはゆく氷点間近

 
啓蟄の庭にとくとく湧くひかり指を浸せばゆび微温(ぬる)みたり

 
ボクサーではないという内藤さんの仕事は殴らぬことで成り立つ

 そもそも
もさもさの眉そろへむと手鏡をみれば頭を巡るそもそも

投稿歌まとめ 091~100


 
雲ひとつなくて淋しい土曜日に債務のような読書はじめる

 
ならいごとするかなと二度つけ爪の接着だけが懸念のひとに

 
清朝の死霊の愛称もつ女史の挙式が迫る 出席にまる

 
横たわるきみの中での破裂音怖いよという(たい)らかな声

 遠慮
そしてふたり(まみ)ゆるときは遠慮なき色使いであれ行き合ひの空

 
西友で挨拶される 三越や伊勢丹じゃない気取らなくてよい

 
暮れ方にことことギター爪弾けば爪弾く毎にぞ(かこ)ち言なる

 
姿見の上下が反転しないこと(いぶか)るきみに味方できない

 
陽の(もと)の水葬の儀の密かなり溺るる故を知らず、惑ひ蛾

 
感冒に(かか)るよに虫と化すならば完治するよに人に返らむか
カミソリーフ
題詠blogへの投稿、選歌、鑑賞。
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理阿弥(りあみ)



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 歌歴:08年より。
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