QLOOKアクセス解析

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

010:駆(理阿弥)








ジョイフルに選びあぐねる殺してもよい鼠らを駆除するクスリ
スポンサーサイト

鑑賞009「寒」(TB 167まで)

」とくれば、みな人肌が恋しくなるのかな。
似た傾向のお歌が多かったように思います。

今回は選のみです。



梅田啓子
 寒鰤にあら塩を振るそのせつな能登の荒海しずもりていむ

酒井景二朗
 寒霞澱みて街は朧なり負くまじ我も我が寫眞機も

A.I
 上質な葛粉を少し買ひ足さむ寒の戻りの花まつりかな

すわこ
 あのラクダ寒かったのだ初雪をあざけるようにこぶをゆらして

北爪沙苗
 けふの日は春草を踏みゐたりけり寒立馬が心をよぎりたり

(敬称略)

009:寒(理阿弥)








寒寒しき部屋より出でて寒寒しき部屋を借りたりベゴニア置かむ
 

鑑賞008「下手」(TB 168まで)








すみやかに釘引き抜かれ王族は静かに斃れるのが下手なもの
  揚巻

様々な「下手」の中(多くは生活上の下手でしたね)、
もっともスケールの大きな下手をテーマに据えた一首です。
王族といいますと、中世あたりがパッとイメージされますが、
アラブ世界をはじめとした、昨今の世界事情を詠まれたのでしょう。

このような普遍的な広さを持った歌って、今はあまり詠まれないのではないかなぁ。
私自身、いつも自分に引き寄せて詠うことばかり考えている気がします。
世界のかたちをさりげなく詠むのも、歌人の目指すひとつの姿ではないでしょうか。

我が国も大きく動いています。権力者たちの行く末やいかに。



下手」の秀歌たち。

浅草大将
 誰が為の春にさくらの花の下手づから酌めば酒の苦しも

飯田彩乃
 今世紀生まれの曲を弾いている息継ぎが下手な君のピアニカ

水風抱月
 上手より来たりし役者ひとが下手へと掃けてゆく間の人生ひとつ

史之春風
 下手は下手なりのやさしさ きぬさやのすじを取るよなファスナーの音

(敬称略)

008:下手(理阿弥)








解体の槌の濁音だだだんだんだんらんのぼくらいこへり

鑑賞007「耕」(TB 162まで)







突然に耕地を抜けて町に出るさみしさまちのあかり ひとごと
  西巻真



夢落ちを期待できないこの街の午後いっぱいを耕す樹木
  久哲


土を離れて生きる我々が、どのように「」を詠み込むか。

読み取れるのは、共同体に属することへの違和感や孤独だろうか。
築き上げてきた社会やつながりが幻想かもしれないという不安は、
都市生活者の誰もが少しずつ抱えているものかもしれない。

幻想は言い過ぎとしても、それが脆いものだということに、
我々はもう無自覚ではいられない。
戻ってゆくべき場所は、あるのだろうか。



」の秀歌たち。

津野
 夏の葉が凍土の下で朽ち眠る汝が耕せばそれは蹂躙

保武池警部補
 おとこのこと何時も思いて耕すや片手芋を持ついとこの事を

(敬称略)

007:耕(理阿弥)








仰ぎみれば天にむらくも桃色の熊手かかげし吾子が耕す

鑑賞006「困」(TB 162まで)








雨にけぶるゼブラゾーンに困惑の蝦蟇の尻あり蝦蟇よけて過ぐ
   不動哲平


文字の意味する幅がとても狭いので苦労する、そんなお題「」。
恋愛の駆け引きの中での「困り顔」を詠んだ歌が大半でした。
短歌は惚れた腫れたと非常に相性がいい文芸なので、
反対にその罠にはまらないよう心がけることも必要と思います。

一首は、「雨の日に蛙を避けて歩いた」というそれだけの内容ですが、
日々おこりうる些細な出来事を、このように一首に落とし込めるかどうかが、
歌人の力なのではないでしょうか。頭の中の色恋だけではなくてね。

「蝦蟇居たり」とか「蝦蟇をれり」じゃなくて「蝦蟇の尻あり」ですよ。
ズシリとふてぶてしいカエルの姿が見えてきます。
「困」の字が最も効果的に使われていると思い、とらせていただきました。



」の秀歌たち。

酒井景二朗
 吹き荒ぶ風をさまらず左義長に寒き我らの困じをるなり

周凍
 まぼろしのきはみ困じてあらざらむ人こそ見ましか春のあけぼの

雑食
 困惑がしつこくこびりついている君の残した合鍵の溝

浅江もも
 本当に困った時にはしない顔している私が私はきらい

竜胆
 洋盃の中にてこほり鳴る音といささか似たる君の困惑

久哲
 花野にて帽子を放つ困惑に値するほど開いた春の

龍翔
 もし君がいなくなっても困らないように紅茶は僕がしまおう

(敬称略)

006:困(理阿弥)








曼珠沙華さく野に困臥こんがせしままに太郎は逝けり首輪を外しぬ
カミソリーフ
題詠blogへの投稿、選歌、鑑賞。
お気軽にコメント下さい。
     powered by 涅槃 ver.2
理阿弥(りあみ)



ツイッター: Assam_Occam


 歌歴:08年より。
 口語でも文語でも。

カテゴリ
ブログ内検索
now Loading...
リンク
新しい記事
コメント
トラックバック
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。