QLOOKアクセス解析

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

鑑賞044「護」(TB149まで)








霧を見る部屋なるわれにひびき来よ保護区を出づる鳥の心音
  萱野芙蓉

思い描かれるはトキか、タンチョウか。どちらも、優美で儚い。
しかし憧憬の対象としてここに描かれている姿は、
かなしき保護鳥という一般的なイメージの、その裏にある「野生の力強さ」だ。

保護をする立場の人間、そのひとりひとりが獲得し得ない強さ、あるいは自由さへの憧れ。
護ろうとしている我々は、世界の姿などほとんどなにも分かっていない。
視界に広がるのは濃い霧ばかりなのだ。その霧に包まれた地表を
見下ろすようにして、白くそして紅い鳥が飛んでゆく。

私にも、外界へ羽ばたくその優雅なる力があれば。
部屋のなかに「護」られたものの切なる願い。
素晴らしい一首でした。



」の秀歌たち。


西中眞二郎
 手術受ける人はその日の主役にて朝から看護婦侍らせている

みずき
 護りえず水になりたる命あり小さき地蔵に春の雨降る

草間環
 子どもたち宿せず赤いポリープを護る子宮が温かい夜

龍翔
 戯れに耽る僕らを冷ややかに観ているだろう どうせ護謨(ごむ)の樹

伊倉ほたる
 傷ついた保護フィルムが剥がせない寂しくて噛む深爪のせい

音波
 街灯で署名を拒絶した夜は鎮護国家を寝入りに祈る

市川周
 加護ちゃんを思えば長し秋の夜(脱いだら結局買うのだけれど)

雑食
 制服のボタンに指をかけている保護者のような表情のまま


(敬称略)

コメントの投稿

非公開コメント

カミソリーフ
題詠blogへの投稿、選歌、鑑賞。
お気軽にコメント下さい。
     powered by 涅槃 ver.2
理阿弥(りあみ)



ツイッター: Assam_Occam


 歌歴:08年より。
 口語でも文語でも。

カテゴリ
ブログ内検索
now Loading...
リンク
新しい記事
コメント
トラックバック
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。