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鑑賞051「漕」(TB141まで)








決められたスカート丈でぶらんこを高く漕いでも空は遠くて
  千束

どんなに強く、勢いよく漕いだって、どこに行けるわけでもないブランコ。
頂点に達した時のふわっとした高揚感は、やがて引きずり降ろされるような
失速に変わります。
お仕着せの制服に身を包み、相も変わらずの毎日。
社会に出て、自分はどんなふうに大きくなっていくのか。

不安や漠然とした焦燥感を抱いた思春期のもどかしい姿を、
「決められたスカート丈」というシンプルな言葉でスパッと
表現しきった、みずみずしい一首。
ストレートだからこそ多く共感を呼ぶ歌ではないでしょうか。



」の秀歌たち。


西中眞二郎
 ボート漕ぐ手に花びらの散りたれば古き記憶がつと浮かび来ぬ

牛 隆佑
 一匹の裸が音を響かせて自転車を漕ぐ(海に出ました)

尾崎弘子
 牽牛は泣いてゐたりき乙女らはとほめがね越しに見れば漕ぎ出す

藻上旅人
 ボート漕ぐ手を休めては空を見た言えなくってもいいと思った

南雲流水
 うとうとと二人電車で舟を漕ぐいつか僕らは違う岸辺に

桑原憂太郎
 面談室で向かいあひたる女生徒の嗚咽の先へ今日も漕ぎゆく

萱野芙蓉
 今宵照る月の(おもて)の陰翳をガレーの漕ぎ手も見たかもしれず

揚巻
 消えかけの記憶がおもくおもいでの漕いでもこいでもあぶらの浮く日

村上 喬
 舟を漕ぐうすずみ人は竿さして悠久のとき遡りおり


(敬称略)

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はじめまして。

突然すみません。こんにちは、はじめまして。千束と申します。
この度は選歌頂きまして、ありがとうございます。
理阿弥さんに選んでいただけるなんて!と、大変恐縮すると同時に、とても嬉しいです。

私は口語でしか詠んだことがありませんので、理阿弥さんの文語も口語も自在に操っていらっしゃる様にとても憧れていました。

どの歌も素敵なのですが、とくに
未だ燃える火球のもとに雑踏は失せたまっすぐ歩いてみせよ
が、好きです。歩いてみせよ、とまるで自分が言われているような、強い眼差しを向けられているような、そんなふうに受け取ってしまいました。

長々とすみません。
それでは、お邪魔しました。

Re: はじめまして。

千束さん、ようこそはじめまして。
コメントありがとうございます。 (*^_^*)
自分は歌歴も浅く独学ですので、こちらこそ恐縮です…

採らせていただいたお歌、とても良いですね!
懸命に力を入れても同じところを揺れ続ける、そんな不安や焦燥も想像できるんですが、
そこをさらっと詠まれてるのがとてもいいと思います。
だからこそ、ブランコを離れ歩き出した時、未来には可能性も
たくさん転がってるんだよな、って感じられるんですよね。

また機会がありましたら。
これからもどうぞよろしくおねがいします。 m(_ _)m
カミソリーフ
題詠blogへの投稿、選歌、鑑賞。
お気軽にコメント下さい。
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理阿弥(りあみ)



ツイッター: Assam_Occam


 歌歴:08年より。
 口語でも文語でも。

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