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鑑賞056「摘」








かの指に花がら摘むは無かりしか負けるを知らぬいもうとの指
  梅田啓子


こういう作品にふれると、同性の兄弟を持たぬ自分はつくづく無念。
血を分けたものへの妬みや憧れという感情を、
終生知ることが出来ずに過ごすしか無いなんて。
兄が、あるいは弟がいるってどんな気分だろう。

愛情の偏りを知って、平等という幻想を知る。
「自分」という核をより早く確立するのは、
身近な兄弟姉妹という鏡を得た人たちなのかも。

負けるを知らぬいもうとは、どんな姉の歌を詠うのだろう。



」の秀歌たち。
これまた摘みに摘んで、ようやっと十二首。
前回に続いて、良作の嵐。


オリーブ
 ももいろの雲のかけらを摘み拾う 透過してゆく我の指先

船坂圭之介
 こころ深く鎮めて居りぬ恋ひとつあるいは摘出不能の癌腫

コバライチ*キコ
 朝顔の一輪残して摘み果たす利休の庭に一陣の風

新井蜜
 摘む花のむらさきの汁つめを染め男とは死を求むるこころ

髭彦
 野に遊び芥子菜摘みて食む春の永久に去らむか三一一で

穂ノ木芽央
 春すぎて摘み残されし花々のゆるき覚悟を思ふ大暑に

伏木田遊戯
 河豚の芽を摘みに谷へと降りて行く 姑もあと僅かあと僅か

ネコノカナエ
 後悔を燃やしてください 彼岸花摘めば手の中花火が燃える

萱野芙蓉
 東京の秋暑ければイェルバ・マテ摘むむすめらの瞳おもほゆ

空音
 摘まれてもないのに落ちる柿の実の青く小さな無念を拾う

清次郎
 秋雨を聞きながら爪を摘む朝は(ぱらたちぱらた)浄土を思う

片秀
 摘まみたくなるほどそれは堂々と隆起している天使の名残


(敬称略)

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カミソリーフ
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