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鑑賞085「フルーツ」








フルーツを乱切りにして角ごとの秋を味はふ一人の夜は
  みずき

自分のために乱切りにした果実、柿かリンゴでしょうか、
その食感を確かめながら一人でいる、という歌です。
話し相手がいれば「ゴツゴツしてるね」などとなんとなく言い合って、
気にも留めない日常の一瞬になるんだけど、秋の夜に一人となれば、
ひとつひとつの味や舌触りを、よりふかく噛み締めることになるんでしょう。
乱切りされた果実の角が口に当たるのは誰しも憶えがあることだけど、
それをパッと言語化できるかどうか。

すんなり詠みきられた、スタイルの良い歌ですよね。
もってまわった言い回しも、ゴテゴテした修飾もない。
こんな一首をさっとものに出来たら、短歌の力も熟してきたと
実感できるんだろうな。
果実がほのめかす安易なメタファーに頼らずとも
スマートないい歌は作れるのだ、と反省させられました。



フルーツ」の秀歌たち。


津野
 籠盛りのフルーツの色は鮮やかに白き部屋には白きカーテン

南葦太
 飾らずに食べなきゃ甘いフルーツであった以上は腐るのでしょう

ワンコ山田
 「サイテー」がまだくちんなか蠢いてフルーツ牛乳噛んで飲み干す

揚巻
 おさまらぬものもおさまるべき皿へフルーツはみずみずしい誤解

遥遥
 フルーツはいかがでしょうかフルーツはいかがでしょうか愛があるから

奈良絵里子
 手でむいたグレープフルーツ苦くない ひとふさあなたの口へ入れます

清次郎
 霧の朝 グレープフルーツ専用のスプーンがあった記憶 零れる


(敬称略)

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カミソリーフ
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