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鑑賞088「湧」








死者の眸のあまた開きて音も無く一掴の空雲湧かし居り
  船坂圭之介

死者の眼は、何を見ているのか。
これまでに亡くなった、知っているひと、知らないひと。
限りある生の、その向こう側へいった人々。
その一続きのものとして在る、自分。
生まれ来ることと、死にゆくことの狭間にある存在としての自分。
そんな生ある自分が今、空の一隅に湧いた雲を眺めている。
連綿と続く歴史の中で誰もが見たであろう雲、
そして自分だけが現在見ている雲。

「生の実感」を得る機会は二つあって、
ひとつは風を感じ、空の青さを感じ、陽光の暖かさを感じること。
そしてもう一つは「死」を想うこと。
生と死は同じものの二つの側面だからだ。
この一首にはその両方が詠われている。

死者の瞳は<わたし>を見つめ、<わたし>もまた死を見つめているのだろう。



」の秀歌たち。


今泉洋子
 木洩れ日の濃淡君とわけ合ひて湧き出る水のかがやきを汲む

清次郎
 山に雲改札に人は湧き出でて かなしみなんてどこにでもある

鮎美
 ふつふつと湧きあがりくる憎しみを それはそれとして今日を過ごしぬ


(敬称略)

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