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鑑賞090「そもそも」






泣くほどのことかよそもそもシドニーは地球だ、火星ならばまだしも
  小林ちい


そもそも、と言い出したなら最後まで責めておしまいなさいよ、時雨
  星川郁乃

両歌とも他者へ投げた台詞のなかの一語として、お題を扱っています。
これは「そもそも」が持つ<上から目線>感を和らげる方法として、
とても良いやり方と思えます。
「そもそも~」と話しかける対象を、
読者から第三者へとズラしているわけですから。

「そもそも世界は」「そもそも愛とは」と詠んでみたときの
説教臭さをどう消そうかと歌人は苦心するわけですが、
他に「そもそもXXは」のXXを卑近なものにしてみたり、
「そもそも」という語が持つ音の面白さを主眼に詠んだり、
いろいろな工夫があるのだと思います。

大上段にかまえて詠むとたいてい歌って上手くいかないですよね。



そもそも」の秀歌たち。
見事にお題が料理されています。


久哲
 初めからそもそも彼は飛べるのに週末にさえ籠から歌う

中村成志
 靴底で砕いた蝉は
 生物のそもそもの水
 滲みもせずに


富田林薫
 そもそもと切り出した後の静寂のコーヒーカップにかすか秋色

龍翔
 さようなら、ティッシュペーパー。さようなら、そもそもあなただったものたち。

飯田和馬
 もそもそもそもそもそもそもそもそうそもそもそううそもそ 起きなよ

清次郎
 やさしさもさびしさも波の形して広がっていく そもそもは海


(敬称略)

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カミソリーフ
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