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鑑賞017「失」(TB 149まで)

この春をはっきりと記憶する者の眼に、夜のネオンは、
多かれ少なかれ、後ろめたさを伴って映るだろう。
まあ一年くらいは。







失望といふ名の電車はあつたかな、ひかつてゐるよヨドバシカメラ
  西巻真

乗客である我々には、電車に掲げられたプレートが見えない。
終点は欲望通り?それとも失望通り?
命を預けている電車なのに、行き先を尋ねもしない。
おれたちは、現状から目を背けるのが得意なんだ。
 年金の受給年齢が引き上げられるらしい――
 そんなことよりiPhoneの新型発売はいつだ?

私たちは、衰えゆく自らの将来に目をつむるブランチなのだろうか。
幸福のうちに子をなし、苦しい生活の中を生き抜くステラだろうか。
ビビアン・リーは「明日は明日の風が吹く」と言って再び立ち上がったけれど、
それはまた別の物語。

誰かがブレーキを踏むのを、どこかで期待しているが、
もう止まれないことも知っている。
たとえそこここで爆発があったとしても。
そしてまた、明るい夜にほっと息をつく。

震災前に詠われたこの一首を読んで、どんな風に考える?
今日もまた、煌々と光っているぜ、ヨドバシカメラ。



」の秀歌たち。

砺波湊
 失う覚悟ができた今年のハムレットはちょっと笑ってちょっと手を見た

牛 隆佑
 僕もまた誰かにとっての失ったものでありえて宙を漂う

富田林薫
 失望を幾つ許せば春の日のわたしは羽根を持てると言うの

紗都子
 はじめから失われていた人だった眼鏡はずした祖父を知らない

由弥子
 ランドセル背負いて小道行くときより失うものの用意されたり

(敬称略)

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カミソリーフ
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