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鑑賞018「準備」(TB 148まで)








名前とは死へのはじめの準備なり手触り淡き苔に水湧く
  中村成志

生を享けて名付けられること。それが死への第一歩だというのです。
人生は死の準備である、とはしばしば語られることで、
このお題でも、同じテーマの歌が変奏曲として数々見られましたが、
中でも最も過酷なメロディを奏でていたのがこの一首でした。
名前さえも、死のために用意されるだなんて。

しかし、辛いだけではない。
生命に不可欠な水が、名も無き苔のそばに溢れているという下句。
みなそのような生をいきているのだという実感があります。

この上句と下句のコントラスト。
「死ぬために生きる」
そのことこそが希望なのであると言っているよう。
明記されているわけではないので受け取り方は様々と思いますが、
それこそが名歌の条件でありましょう。
何度も読み返し味わいたくなる一首です。



準備」の秀歌たち。


藤田美香
 春がくる準備その一できるだけ色のなまえをつくっておくね

野州
 恋猫のようよう戻り来る朝は長葱植うる準備を始む

梅田啓子
 死ぬまでの準備期間を人は生く三年ものの梅酒のまろし

砺波湊
 看板になりかけのベニヤ板の群れ準備のほうがお祭りじみて

星川郁乃
 ゆきすぎた準備がときに悦びを削ぎひとびとの背中の丸さ

不動哲平
 スクワットかさねるたびに光る床準備はいつも永遠に似る

ワンコ山田
 「受けとめる準備整う」(飛び込めやしない腕・胸)写メイルが来る

(敬称略)

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カミソリーフ
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